[レポート] VMware Cloud on AWSへの移行ワークロードを学んできました #COP104 #AWSreInvent
こんにちは、AWS事業本部の荒平(@0Air)です。
AWS re:Invent 2023では、ラスベガスへ現地参加していました。
本エントリでは、参加したワークショップ「COP104-S | Explore and migrate with VMware Cloud on AWS (sponsored by VMware)」について紹介します。
3行まとめ
本記事の内容を要約しました。
- VMware Cloud on AWSでの移行が気になっている方が対象(入門コンテンツ的な内容)
- 要件が整っている場合はVMware HCXを利用して移行しよう
- VMware HCXのvMotionはダウンタイム無しでシステムの移行が可能
セッション概要
既存のデータセンターのシャットダウン、またはオンプレミスのインフラストラクチャのクラウドへの拡張をお考えですか? VMware がお手伝いします。VMware Cloud on AWS を使用すれば、最もシンプルで迅速な方法で、コスト効率も高いクラウド移行を実現できます。 このワークショップでは、このサービスの基本的な設定方法と、VMware Cloud on AWS へのワークロードの移行方法を実習します。 このワークショップでは、VMware Software-Defined データセンターのセットアップ方法、ワークロードを移行するための最新機能の使用方法、移行オプションの種類、コンピュートから独立してストレージを拡張する方法などについて学習します。
スピーカー
- Ivan Oprencak (VMware)
- Niels Hagoort (VMware)
レベル
- 100 - Foundational
セッション内容
VMware Cloud on AWSの紹介
VMwareのソリューションアーキテクトからVMware Cloud on AWSの紹介を受けました。
弊社では、VMwareのソリューションアーキテクトと直接やり取りする機会は限られているため、少し珍しいなと思いながら聞いていました。
VMware Cloud on AWSは、以下の特徴を持ちます。
- デリバリ、オペレーティング、サポートはVMwareが行う
- 各種AWSサービスへの直接アクセス
- オンプレミスのvSphereやCloud Foundationとの操作一貫性
- デフォルトではvSANを利用し、外部ストレージは独立してスケーリング
- ネットワークやセキュリティはNSXによってサポート
VMware Tanzu Transformer
移行ツールのひとつとして、VMware Tanzu Transformaer(旧:Aria Migration)の紹介がありました。
特徴は以下の通りです。
- ネットワークトラフィックと通信パターンに基づき、アプリケーションがどのアプリケーションと依存関係にあるか分析できる
- サイジングツールとのAPI統合
- クラウドの経済モデルに基づいたTCO計算
SDDC内部のネットワーク
VMware Cloud on AWSを構成しているSDDCの内部ネットワークについて解説がありました。
このサービスを利用する上では、やはりNSX Edge、MGW、CGWなど、基本的なコンポーネントは抑えておく必要がありそうです。
Connected VPCに生成されるENIはX-ENIと呼ばれることを知りました。
VMware Cloud on AWSへの移行ワークロード
VMware Cloud on AWSへの移行を行うには、以下の選択肢が存在します。
- VMware HCX
- vSphere vMotion
- Advanced Cross vCenter vMotion
- VMware Site Recovery
- VMware Cloud Disaster Recovery
- vSphere Content Library
それぞれの手法を選択するには、特にシステムへの影響やライセンスを加味して決定する必要があります。
移行手法 | Hot (Live) | Warm | Cold |
---|---|---|---|
VMware HCX | YES | YES | YES |
vSphere vMotion | YES | NO | YES |
Advanced Cross VC vMotion | YES | NO | YES |
VMware Site Recovery | NO | YES | YES |
Cloud DR (VCDR) | NO | YES | YES |
VMware HCX
オンプレミスや通信の要件が合致する場合、一番最初の候補として挙げられるのはVMware HCXです。
顧客データセンターから、クラウド側にL2レベルでの延伸を行い、仮想マシンを移行します。
弊社ブログでもやってみたが執筆されておりますので、併せてご参考ください。
HCX移行タイプ別のダウンタイム発生時間です。
初見ではどれを選ぶべきか分かりづらいので、一覧があると案内しやすいですね。
ワークロード移行の実演
会場では、HCXを用いた移行が実演されました。
HCXコンポーネントの一つである、Interconnect(IX)の画面です。
移行するマシンを選択して追加し、スケジュールを設定します。
移行が始まり、vMotion処理の途中で一瞬だけPingの値が増加しましたが、システムは継続して稼働していました。
VMware HCXを利用すれば、オンプレミスからVMware Cloud on AWSへの移行がスムーズに進みそうです!
感想
VMware Cloud on AWS初心者に向けた、移行ワークロードを学ぶためのセッションでした。
お客様へVMware Cloud on AWSを説明する際に気になるポイントや、考慮すべき点を整理してインプットできたので、学べる内容が非常に多かったです。
また、VMware HCXの移行は実演があったので、実際の移行のイメージを掴めて良かったです。
このエントリが誰かの助けになれば幸いです。
それでは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)がお送りしました!